「A 数と計算」の評価規準の設定例 (資料[1]:31)

算数への関心・意欲・態度

・累加の簡潔な表現としての乗法のよさに気付き,ものを数えるときに乗法を用いようとしている。

・進んで乗法九九を構成しようしている。

・乗法について成り立つ性質やきまりを進んで見付けようとしている。

数学的な考え方

・乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ,それを乗法九九を構成したり計算の確かめをしたりすることに生かしている。

・簡単な場合について,2位数と1位数との乗法の計算の仕方を考えている。

数量や図形についての技能

・1位数と1位数との乗法の計算が確実にできる。

数量や図形についての知識・理解

・乗法は,一つ分の大きさが決まっているときに,その幾つ分かに当たる大きさを求める場合に用いられるなど,乗法の意味について理解している。

・乗法は累加で答えを求めることができることを理解している。

・乗法九九について知っている。

「D 数量関係」の評価規準の設定例 (資料[1]:34)

算数への関心・意欲・態度

・乗法の式に表したり,式を読み取ったりすることに関心をもち,いろいろな場面を式に表そうとしている。

数学的な考え方

・乗法が用いられる場面を,具体物や図などを用いて考え,式に表している。

・乗法の式を,具体的な場面に結び付けてとらえている。

数量や図形についての技能

・乗法が用いられる場面を式に表したり,式を読み取ったりすることができる。

数量や図形についての知識・理解

・式に表したり,式を読み取ったりすることを通して,乗法が用いられる場面の数量の関係について理解している。

「A 数と計算」の評価規準の具体例 (資料[2]:6)

 

算数への関心・意欲・態度

・同じ数を何回も数える加法(累加)の簡潔な表現として,乗法九九のよさに気付き,ものを数えるときに,進んで乗法を用いようとする。

・累加や乗数と積の関係,あるいは交換法則など乗法について成り立つ性質を用いて,乗法九九を構成しようとする。

・九九表を用いたり,乗法九九を見直したりして乗法について成り立つ性質や決まりを進んで見つけようとする。

数学的な考え方

・同じ数を何回も数える活動を通して,より簡便な計算方法を工夫したり考えたりする。

・同じ大きさの幾つ分という見方でとらえる。

・累加や乗数と積の関係,あるいは交換法則など乗法について成り立つ性質を用いて乗法九九を構成する。

・九九表を用いて,乗法についての性質を見つける。

数量や図形についての表現・処理

・乗法九九が用いられる場面を具体物で表したり,言葉や式で表したりすることができる。

・乗法九九を確実に唱えることができ,それを用いることができる。

・九九表を作成することができる。

数量や図形についての知識・理解

・乗法が用いられる実際の場面を通して,乗法は,一つ分の大きさが決まっているときに,その幾つ分かに当たる大きさを求める場合に用いられることを理解している。

・乗数が1増えれば積は被乗数分だけ増えるという性質や,乗法の交換法則について理解している。

引用者註

資料[2]は、乗法に関して「D 数量関係」の評価規準を設定しない。

引用文献書誌(タイトルは国会図書館OPACによる出力に従う)

[1] 国立教育政策研究所。2011年。『評価規準の作成のための参考資料 : 小学校』 。

http://www.nier.go.jp/kaihatsu/hyouka/shou/03_sho_sansu.pdf

[2] 国立教育政策研究所。2002年。『評価規準の作成,評価方法の工夫改善のための参考資料(小学校) : 評価規準』。

http://www.nier.go.jp/kaihatsu/houkoku/sssansuu.pdf

資料[1]作成に携わった研究者12名のうち、8名が現行学習指導要領の解説算数編作成にも携わっている。以下は、両文書の執筆者リスト。

算数の調査研究協力者

赤井利行 比治山大学教授

清水智子 東京都千代田区立昌平小学校主幹

白井一之 東京都世田谷区立松沢小学校副校長

鈴木直子 埼玉県さいたま市立大谷場小学校教諭

滝井章  國學院大學教授

鶴見行雄 栃木県教育委員会河内教育事務所副主幹兼学校支援課長

中川愼一 富山県教育委員会西部教育事務所主任指導主事

中島繁雄 京都府京都市立第四錦林小学校長

中村享史 山梨大学大学院教授

羽田野庸史 東京都港区立白金小学校副校長

吉川成夫 文部科学省初等中等教育局視学官

笠井健一 国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官

小学校学習指導要領解説算数編作成協力者(五十音順)

(職名は平成20年6月末日現在)

赤井利行 九州女子大学准教授

笠井健一 山形大学講師

金本良通 埼玉大学教授

小西豊文 大阪成蹊短期大学教授

清水誉志人 神奈川県横浜市立篠原中学校長

鈴木直子 埼玉県さいたま市立大谷場小学校教諭

滝井章 東京都府中市立小柳小学校教諭

鶴見行雄 栃木県教育委員会指導主事

中川愼一 富山県教育委員会主任指導主事

中村享史 山梨大学教授

橋本吉彦 横浜国立大学教授

深澤美津子 フリーアナウンサー(元アール・エフ・ラジオ日本)

福岡八重子 神奈川県横須賀市立桜小学校長

福島正美 埼玉県川越市立寺尾小学校教頭

細水保宏 筑波大学附属小学校教諭

なお、文部科学省においては、次の者が本書の編集に当たった。

髙橋道和 初等中等教育局教育課程課長

牛尾則文 初等中等教育局視学官

吉川成夫 初等中等教育局視学官

神山弘 初等中等教育局教育課程課専門官

坂下裕一 金沢大学研究国際部学術国際課長

(前初等中等教育局教育課程課専門官)

資料[2]作成に携わった研究者10名のうち、2名が前学習指導要領の解説算数編作成にも携わっている。以下は、両文書の執筆者リスト。

算数の調査研究協力者

大谷一義 埼玉県東松山市教育委員会指導主事

志水廣  愛知教育大学教授

菅野宏隆 東京都中央区立月島第二小学校教頭

能田伸彦 岩手大学教授

芳賀英幸 東京都目黒区立烏森小学校教諭

羽田野庸史 東京都品川区立第三日野小学校教諭

細水保宏 筑波大学附属小学校教諭

松山武士 東京都港区立赤羽小学校長

吉川成夫 国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官

花子 国立教育政策研究所教育課程研究センター基礎研究部総括研究官

小学校学習指導要領解説算数編作成協力者(五十音順)

(職名は平成11年3月末日現在)

石田淳一 横浜国立大助教授

大谷一義 埼玉県東松山市教育委員会指導主事

小島宏 東京都台東区立根岸小学校長

小西豊文 大阪府大阪市立安立小学校長

小泉世津子 NHK学校放送番組部チーフ・プロデューサー

斉藤規子 東京都葛飾区教育委員会指導主事

島田功 成城学園初等学校教諭

志水克彦 国立教育研究所教材研究室長

坪田耕三 筑波大学附属小学校教諭

長嶋清 神奈川県横浜市立青葉台小学校長

中野洋二郎 東京都世田谷区立深沢小学校長

橋本吉彦 横浜国立大学教授

日野圭子 奈良教育大学助教授

廣田敬一 東京都立教育研究所統括指導主事

なお、文部省においては、次の者が本書の編集に当たった。

徳重眞光 初等中等教育局小学校課長

徳久治彦 初等中等教育局企画官(併)初等中等教育局小学校課教育課程企画室長

廣瀬雅哉 初等中等教育局小学校課教育課程企画室長補佐

吉川成夫 初等中等教育局小学校課教科調査官

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